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数の深層

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山で仕事をしていると気づく事があります。偶数と奇数というものです。

 

たとえば上の写真の杭を1本地面にさします。物理的に1本の杭だと安定はしません。

では2本ではどうでしょう?2本を直線上に斜めに刺して頭の部分同士を紐で括り付けてみます。すると直線と並行方向には強くなりましたが、直角方向に押すと倒れてしまいます。

では3本。3本を架空の円の円周上に均等間隔に斜めに指して頭の部分同士を括り付けます。非常に安定しました。では同じく4本を。ある程度安定はしますが3本ほどではありません。

 

FIKAは山での作業中にハタと気づきました。偶数と奇数にはそれぞれ性格があるのではないか?

色々考察した結果、奇数は静的で内に向かう力に強く、偶数は動的で外に向かう力に強い性質があることに気づきました。たとえば三輪車。これに乗ったことがある人はわかると思いますが、三輪車は直進性はいいですがカーブを曲がりにくい乗り物です。ではタイヤが偶数のバイクや車はどうでしょう?動いている時の回転性も安定性も明らかに奇数の三輪車より向上しています。

山で椎茸の原木を組む時の最初の取っ掛かりの組み方を奇数にしてみます。つまり3本脚で組んでみます。これはとても安定しています。何があっても倒れません。では偶数の4本にしてみます。一見強そうですが押すとグラグラと動いてしまいます。半年もしたら自然と崩れてしまうでしょう。

 

つまり数にはそれぞれ性質があってそれに見合った使い方をするととても効率が良いということです。東洋の思想に陰陽というものがあります。陰とは偶数です。陽は奇数です。こんな百姓仕事にも陰陽が絡んでいるのは面白いものですね。

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